Aurangabad1日目:今回の旅最大の目的、憧れのElloraへ

2017/12/30
●Ellora Caves…入場料500Rs
[行き方]行き:バス 33Rs(一人)/帰り:乗り合いリキシャ 150Rs(2人分)
●Ghrishneshwar Jyotirlinga Shiva Temple
[ホテル]Hotel Panchavati

少し遅めの9時スタート。徒歩でバススタンドまで行き、そこからボロボロのローカルバスでElloraへ。Ellora行きのバス乗り場は1~3番乗り場だが、普通と急行があるとかでスタッフなのかリキシャワーラーなのかわからないおっちゃんに惑わされつつ、他の乗客にも聞いてなんとかEllora行きに乗ることができた。ボロボロでもガンガン飛ばすので1時間ちょうどでElloraに到着。バス内にはなんとwifiマークがあり、試してみるとwifiマークは出るものの、ネットには繋がらない意味不明なものだった。

朝ごはんは昨日電車の中で買ったベジビリヤニ。やっぱり辛い〜!

Aurangabadのバススタンド



バス内の様子

なんちゃってwifi

車窓からの景色

Ellora Caves
エローラ石窟群は、古代三大宗教「仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教」の石窟寺院が一同に会する、世界で唯一の場所。756年に工事に着工し、完成までに1世紀以上を要した怪物。当時のインド人の平均寿命は30歳前後だったことから、数世代に渡る大工事だったはずである。
規模としては幅2kmに渡って、垂直な崖に34の石窟寺院が掘られており、構成は向って右側から仏教12窟、ヒンドゥー教17窟、ジャイナ教5窟となっている。これらは古い順に並んでおり、仏教石窟寺院が一番古く、ジャイナ教の石窟寺院が一番新しく作られたものだそう。世界遺産には1983年に登録された。

Elloraのバス乗り場

入り口にはお猿がたくさん

エローラ石窟の一番の見どころは、ちょうど真ん中にあるヒンドゥー教の第16窟、カイラサナータ寺院。高さは33mもあり、有名な「石の遺跡」であるアンコールワットやエジプトのピラミッドにも匹敵する迫力がある。しかも、アンコールワットやピラミッドと、カイラサナータ寺院との決定的な違いは、前者は石を積み上げて造った寺院や神殿であるのに対し、後者のカイラサナータ寺院は、なんと岩盤を上から下に掘り下げて造った寺院だという点。カイラサナータ寺院とは、その名の如くカイラス山(須弥山、シヴァ神の棲んでいる山)を模して作られているそうで、アンコールワットや世界最大の仏教遺跡であるインドネシアのボロブドゥール遺跡もカイラス山をイメージして造られた寺院なのだそう。
第16窟、カイラサナータ寺院入り口

まずはメインのカイラサナータ寺院へ。中に入るとすごすぎて唖然…。アンコールワットも素晴らしかったが、エローラはすべてが一つの岩からできているというのがすごい!こんな巨大な遺跡をノミとツチだけで掘ると考えるだけでも途方もない。
数年前からインドに行きたい思っていたが、そのきっかけは何かのパンフレットでエローラを見たことから。それからずっと頭のどこか片隅に「インドに行きたい!」という思いがあったが、どことなく怖い国というイメージがあり、長期休暇もなかなか取れなかったので保留にしたままだった。そのインドでやっと憧れのエローラを見ることができ、感無量!彫刻も細かくてきれいだし、どこから見ても本当にため息が出るぐらい素晴らしい。またもやインド人の撮影大会に巻き込まれつつも気付いたら2時間もじっくり堪能していた。








キリンのような竜のような不思議な動物。何かのキャラクターみたい






よく見るとペイントが残っているところも



カイラサの中心部内


中心部にはリンガがある



仲良しカップル

インドはどこに行ってもリスだらけ





その後向かって右側の仏教遺跡群、カイラサまで戻って丘の上からのカイラサを見て、ヒンドゥー教遺跡群、ジャイナ教遺跡群の順に見学。
第15窟(仏教遺跡群)





牛の神様の彫刻

骸骨のような彫刻も

インドの神様はグラマラスな人が多い

イノシシ(?)の神様

第12窟(仏教遺跡群)

整然と部屋が並んでいる





第10窟(仏教遺跡群)

ストゥーパを祀るために造られた唯一のチャイティヤ窟


2階のバルコニーから見た中の様子

第1〜第9窟




丘の上から見たカイラサ。この写真をパンフレットで見たことがきっかけで今回インドへ行くことになった




第17窟(ヒンドゥー教遺跡群)。スタッフのおじいちゃんが親切で色々と説明してくれた

ドゥルガー像

第21窟(ヒンドゥー教遺跡群)



ヒンドゥー教遺跡群第27窟以降は土砂崩れで道が塞がれていたため、迂回道を通ってジャイナ教遺跡群へ。特に道案内とかもなかったのでスタッフのおっちゃんに聞かなければわからないところだった。そのせいでか第29窟とジャイナ教遺跡群の方は人も少なめでゆっくり見るこことができた。
土砂崩れで通れなくなっていた

第29窟(ヒンドゥー教遺跡群)






変わった鳥の巣

第30〜34窟のジャイナ教遺跡群










第32窟はカイラサと似たような造りになっている

時間的に全部見れるか微妙だったが、なんとか17時ごろに見終わることができたので、Aurangabadまでの電車の中で仲良くなったおっちゃんおすすめの寺院に行ってみることに。
夕日に照らされるカイラサナータ寺院

Ghrishneshwar Jyotirlinga Shiva Temple
18世紀建造のシヴァ神を祀った寺院。エローラからは徒歩で5分ぐらい。異教徒の入場を認めていて、内陣まで入って寺院の内部の様子を見ることができるとのことなので入ってみることに。ヒンドゥー教徒にとってはインドにあるシヴァ神を祀る寺院の中でとても重要な寺院だそう。夕方でも大勢の人が参拝に来ていて、お祭りかと思うような賑わいぶりだった。

Ghrishneshwar Jyotirlinga Shiva Temple

入口で靴を脱いで、カメラは預けたくないのでバッグの奥底にしっかり隠して潜入。入ると同時に列に並ぶようになっていていきなり長蛇の列。花などの供え物を持ったインド人にガン見されつつも40分ほど並び、あと少しで寺院内に入れるというときに順番抜かしをはじめるグループが…。後ろの方に並んでいたインド人が怒り出し、もう少しで暴動という勢いなぐらいヒートアップ。そんなこんなでやっと寺院内へ。
お参りの際、男性は上半身裸になるのが礼儀だそうなので、相方も裸になって参列。やっとリンガが祀ってある部屋の入口ににたどり着いた途端、後ろのおばちゃんが我先にと押し合いを始め、その巻き添えをくらい弾き飛ばされるかわいそうな相方…。
部屋の中は香の煙が流れ、神秘的な雰囲気が漂う中、おでこを地面にこすりつけながらお祈りをするおばちゃんなど必死になにやら唱えつつお祈りをするヒンドゥー教徒の熱気に満ち満ちていた。どうすればいいのかわからず突っ立っているとスタッフらしき女性がなんとお祈りをしているおばちゃんの肩をつかんでひっぺがして私に場所を譲ってくれ、リンガを触って自分のおでこを撫でるというお参りの方法を教えてくれた。
40分も並んだにも関わらず内陣にいたのはほんの一瞬だったが、めちゃくちゃ濃い体験だった。押し合いへし合いしながら並び、相方はおばあちゃんに弾き飛ばされ、お祈りをしているおばちゃんは投げ飛ばされるという日本の寺ではまずない熱狂ぶり。岸和田のだんじり祭りや灘のけんか祭りに参加しているような気分だった。お参りするだけでこんなに体力を使うとはさすがインド…。

並んでいたせいで寺院を出たのは19時。エローラまで歩いて戻り、何もないけどバスが停まるという場所で30分ほど待つがなかなか来ない。商店のおじいちゃんも一緒に待ってくれたが来ないのでリキシャを交渉してくれ、最初600Rsとかふっかけていたリキシャがなんとインド人価格の150Rs!街に戻ってAhmedabad行きのバスも買わないといけないし、それで手を打つことにした。Aurangabadまでは27kmなので300Rsぐらいが相場かと思っていたけど、その半額ぐらいがインド人価格らしい。途中他のお客さんを拾いながら1時間ほどでAurangabadの街まで戻り、無事バスチケット会社の前に到着。明後日の17時発の夜行バスを購入し、近くの食堂で夕食。
エローラも含め、なんだか今日は信仰の力のすさまじさを感じた一日だった。インド人の宗教に対する捉え方と言うか考え方ってあまりにも日本と違いすぎていて見ているとすごくおもしろい。ヒンズー教やシークやジャイナなど色々な宗教があるけど、みんな自分の宗教が大好きでなんかその入れ込みぶりが日本のアイドルの追っかけやタイガースファンを連想させてしまう。普段の生活の中に宗教が色濃く溶け込んでいて、あちこちに神様が祀られていて「どんだけ好きやねん!!」とつい突っ込んでしまいそうになる。お香の煙が充満するバスにもド派手な神様のボスターが貼られていたりと、まるで移動寺院みたいになってるあたりとかインドらしくて好きだなーと思った。

この日の夕食。相方はカレー、私はチョウメンを頼んだが、それぞれ取り分けてくれた

ほうれん草のドーサ

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