ベトナムの人たち

ボラれたりおつりをちょろまかしたりと金にがめついイメージがあるベトナムだが、基本的に人はみんな温かくて気さくで親しみやすい。観光地や都市部は外国人を狙った犯罪もあり、ぼってこようとする人も確かに多いが地方へ行けばそういったこともなく、みんな親切で温かい人たちばかりだった。
知り合いのホーチミン生まれのベトナム人は北ベトナムの人は冷たいと言っていたが、ハノイと観光地以外の北部の人はめちゃくちゃフレンドリー。食堂に行けばおっちゃんたちが「飲め飲め」とライスワインをすすめてくれ一緒に晩酌したり、「外国人だけで行くとボラれるから一緒に行ってあげる。」と付いてきてくれたり、家に招き入れてくれたり、世話焼きなおばちゃんが色々ともてなしてくれたりなど良い思い出ばかり。外国人がめずらしいのか遠くから隠し撮りされ、それに気づくと照れながら見せに来てくれた恥ずかしがりやなおっちゃんもいた。
Easy Riderのガイドのおっちゃんに「本当のベトナムを見るにはバイクが一番!」と言われたことがある。そのときはバイクでしか行けないような田舎だと現地の人と触れ合いなどがあるからかと思っていたが、実際ツーリングを始めてみてベトナム人の人と人との垣根の低さには驚いた。日本でも以前「おもてなし」という言葉が流行ったが正直日本のおもてなしどころではない。日本のおもてなしはあくまでも仕事上でのサービスといった感じだが、ベトナムのおもてなしは損益関係なしに家族の一員かのように受け入れてくれ、とても温かい気持ちにさせられるのだ。
ベトナムをツーリングしていると全く知らない人から宴会に誘われたり、家に招かれたり、旧友に会ったかのようにいきなり知らないおっちゃんから親しげに話しかけられたりすることがよくある。ハノイやホーチミンなどの大都市や観光地は別かもしれないが、観光客があまり来ないような田舎へ行けば、みんなが家族、みんなが友達状態。外国人の垣根なんてないし、ベトナム語が話せなくてもお構いなしに話してくるので、こちらもお構いなしに日本語や英語で返すとなんとなく通じてしまうところがおもしろい。バイクだからこそ行けた場所やそこで会えた人たち、予期していなかったハプニングなどツーリングを始めてからベトナムが一層好きになったし、1カ月のつもりが3回もビザランやビザ延長をして計4カ月もベトナムに滞在してしまった理由もここにある。
ベトナムは観光地も多く、景観も素晴らしいが、それ以上に人との触れ合いが楽しい国で、人と人との垣根が低く、心意気の良い人ばかりで温かい。ベトナム全土を回った私から見たベトナム人はそういった人たちだった。

食堂で一緒に晩酌をしたおっちゃんと
食堂で一緒に晩酌をしたおっちゃんと

宴会に招いてくれた船乗りのおっちゃんたち
宴会に招いてくれた船乗りのおっちゃんたち

気を付けないと毎晩違うおっちゃんらと宴会になる
気を付けないと毎晩違うおっちゃんらと宴会になる

家に招き入れてくれたBac Ha在住のToamさん親子
家に招き入れてくれたBac Ha在住のToamさん親子
何度か通ったブンボーブエ屋のだんなさんと
何度か通ったブンボーブエ屋のだんなさんと
0
破けたズボンを縫ってくれた仕立屋の気さくなおばちゃん

コメントを残す

CAPTCHA